つみたてNISA口座をオンライン操作対応機関へ移行してみた
お金に関する不安を少しでも解消すべくと、つみたてNISAを2021年から始めていました。当初は「とりあえず積む!」と意気込んでましたが、積まれる金額と利率を見るに「更に積みたい……!」と思うのはよくあることです。が、この時点で失敗と自認していたポイントがありました。
今の口座で積立額増やすには都度店頭窓口に行かなきゃいけない
恐らく銀行で口座を開設した場合には多分よくあることです。店頭に行かずとも操作できるようにするにはどうすればと調べた結果、オンラインに対応している機関へ口座移設という結論に至りました。
今回はつみたてNISAの口座移設先例をSBI証券として、条件や手続きを順追ってまとめました。
移設にあたっての留意事項
要点は3つ。
- 口座を移動させるのではなく、閉じた上で開く
- 年内に買付を行っていたかどうかで手続き時期が変わる
- 移行元口座を閉じるタイミングと移行先口座を設けるタイミングを一致させる必要はない
口座を移動させるのではなく、閉じた上で開く
単純に移動させるものだと思っていましたが、閉じた上で開く手続きです。移行前後で口座自体は別物になります。
年内に買付を行っていたかどうかで手続き時期が変わる
買付を行っていない場合の手続きは年内9月まで。この場合は年内に移行先口座への切り替えが可能です。
当年に買付済みで別機関へ移行したい場合は、移行先への手続きを当年10月以降に開始します。一番大事なポイントとして、翌年1月以降に移行元口座で買付を発生させないようにする必要があります。
移行元口座を閉じるタイミングと移行先口座を設けるタイミングを一致させる必要はない
先に閉じた場合に発生するデメリットについて移行元窓口担当者に質問したところ、タイミングがずれることでのデメリットとしては移行先が開設されるまでの期間の積み立てがなされないことが挙げられました。
- 移行を確実にするために先に閉じて数ヶ月の積み立てを見送るか
- 期間内に手続きが終わることを祈ってタイミングを同一にするか
の2択となります。
移行元口座での翌年1月以降の買付さえ止めておけば、まずは移行可能になるタイミングが更に先送りされる可能性を回避できます。12月から手続きを開始する場合、積み立てがなされない期間が発生することは理解の上で先ず優先して移行元口座を閉じることも検討しましょう。
必要な書類
今回はすでに買付をしていた口座からSBI証券に開設する口座への移設となります。以下の3つが必要です。
- SBI証券の「非課税口座開設届出書」
- 移行元機関の「金融商品取引業者変更届出書」
- 本人確認書類
引っ越し等で移行元及び移行先機関に登録済みの名前及び住所が古くなっていた場合は忘れずに更新しておきましょう。各書類は届けだしてた住所の名前宛に配送されます。なお、変更前の氏名及び住所記載にて届いた書類は一つの本人確認書類にて変更前後の証明ができる場合のみ利用できるようです。前後の証明が難しい場合は、先に登録している情報を更新してから再度取り寄せる方がスムーズです。
SBI証券の「非課税口座開設届出書」
SBI証券にNISA・つみたてNISA口座開設の流れ(他社でNISA口座を開設されている方)から資料請求を行います。
請求直後、手続きの案内がメールにて届きます。移設完了まで順を追って書かれており、よほどの例外な状況が発生しない限りはこの内容順で進むはずです。SBI証券からの郵便は請求後2営業日ほどで届きます。
届いた郵便の中にある「非課税口座開設届出書」に名前を記入します。届出書提出とともに住所変更を行いたい場合は併せて住所も記入します。
移行元機関の「金融商品取引業者変更届出書」
窓口にて届出書発行のための書類に記入を行うため、移行元機関の窓口予約を行った上で以下の2つを持参して店頭窓口を訪れます。
- 身分証明書
- 届出印
この届出書発行の書類受理を持って翌月から買付が停止となります。窓口担当者からは、今回の移行元機関にて12月中に買付をしつつも1月の買付は止めたい場合、届け出受理を12月10日からにする必要があると伝えられました。
本人確認書類
先行してSBI証券にマイナンバーカードを登録申請及び審査通過させておくと、マイナンバーの写し書類を同封する手間が省けます。
マイナンバーカード登録済みの場合には以下の5つのうち1つを同封します。
- 運転免許証のコピー
- 在留カードのコピー
- 特別永住者証明証のコピー
- 印鑑登録証明証
- 住民票の写し
コピーした内容のうち機敏情報については黒塗りでマスキングする必要があります。詳細は同封の説明書に記載があります。
移行スケジュール
単純にSBI証券に届けばよい、というものでもありません。SBI証券から税務署へつみたてNISA口座開設可否確認があります。
状況 | 日数 |
---|---|
SBI証券からの申請書類到着 | 2営業日 |
移行元機関からの「金融商品取引業者変更届出書」到着 | 1週間 |
SBI証券への書類送付 | 2日 |
税務署の口座開設可否確認 | 1〜2週間 |
巻きで対応できる部分を巻きで行った場合のスケジュールは以下の通り。
大体一ヶ月くらいは掛かる計算となります。気をつけるべきは以下2点。
買付済みの場合に移行受付可能になるのは10月から
それより先行しての準備はできません。書類取得は可能かもしれませんが。
税務署は年末12月28日までの受付
税務署の確認完了まで1〜2週間ほどかかるため、年内に移行完了まで済ませたい場合は遅くとも12月10日までにSBI証券への書類到着が求められます。
あとがき
iDecoを一通りオンラインで完了できる状態にしていたため、つみたてNISAも同じノリでできるだろうと思い込んでいました。口座開設先機関に依存するため、まだ開設していない場合にオンライン操作を行いたいのであれば可能かどうか確認しておきましょう。
すでに買付をしていたために移行手続きには10月開始の制約があることと、税務署での確認完了というステップがあるため、ゆとりを持って完了するには11月中旬には書類を手元に揃えておくべきです。この記事執筆が11月19日という状況でのこの指摘は遅すぎるかもしれませんが、知らなかったので仕方ないのです。
今回のつみたて口座移行手続きの折に知りましたが、三井住友カードでSBI証券につみたてNISA口座を開設するとお得なメリットがあるキャンペーンも開催されています。条件がマッチしていて、今やるべきか迷っている場合には利用してみるのも手でしょう。
当記事のロゴはつみたてNISA公式のものを利用しています。つみたてNISAの仕組みを上手く使いたい場合の参考になれば幸いです。